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2016年7月糖尿病教室
【医師より】
今回は腎臓についてお話しました。腎臓の働きやしくみについて腎臓のミクロの断面図を見ながら勉強しました。糖尿病の合併症が進行するとこの血管が硬くなります。たんぱくが尿に漏れ始め(たんぱく尿)さらに進行すると、尿が出なくなったり高血圧やむくみの症状が出現します。合併症の進行を抑えるためには血糖のコントロールと血圧の管理が重要です。
【看護師より】
糖尿病を治療せずに高血糖のまま経過すると、合併症が進行していきます。実際にたんぱくが漏れ出すところをイメージできるように、腎臓の模型を使って実演しました。実際に腎臓からたんぱくが尿に漏れ出すことを演習を通じて参加者へイメージできる実演でした。
腎症は自覚症状がなくじわじわと進行します。基本は血糖のコントロール、HbA1cを7.0%未満に抑える事が合併症予防に大切です。他に減塩たんぱく制限の食事療法や内服での血圧コントロールがポイントです。腎症は一度悪化すると機能は元に戻らないので合併症予防が重要です。
【管理栄養士より】
今回は油の仲間についてお話しました。油の仲間とは、油脂類、種実類、多脂性食品のことです。ナッツ類も油の仲間である事をお伝えするために、みなさんで協力してピーナッツを絞る実習と動画を交えてお話しました。参加者は、「普段気付かないけど、食品の中には隠れた油があるのね」という声もあがるほどとても驚いておられる様子でした。中華の献立をテーマとして油を減らす調理法の工夫についてもお伝えしました。工夫①調理法を変える。「茹でる」「網焼き」にすると余分な油が落ち、カロリーダウンします。工夫②油で調理する時は、水分の少ない食材を選ぶようにしましょう。茄子など水分の多い食材は調理の時に油を多く必要とします。工夫③下処理を行う。油で調理する前に茹でるかレンジで蒸す下処理を行う事で、火の通りが早くなり少量の油でも作る事ができます。ついついとり過ぎてしまいがちな油の仲間ですが、工夫次第で上手に付き合う事ができます。